三院(読み)サンイン

デジタル大辞泉 「三院」の意味・読み・例文・類語

さん‐いん〔‐ヰン〕【三院】

平安時代大学別曹である勧学院学館院奨学院
明治4年(1871)の官制改革で設置された正院左院右院

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精選版 日本国語大辞典 「三院」の意味・読み・例文・類語

さん‐いん‥ヰン【三院】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 中国、唐代にできた御史台にある三つの院。台院、殿院、察院をいう。〔新唐書‐百官志・三〕
    2. 伊勢斎王の官司、斎宮寮にあった、内院、中院、外院の称。
    3. 平安時代、私学としての三つの院。勧学院、奨学院、学館院をいう。
    4. 明治四年(一八七一太政官の官制改革による三院制度の正院、左院、右院。正院は行政事務の統括、左院は立法府、右院は各省の行政連絡機関。正院には天皇を中心に太政大臣、左右大臣、参議が置かれ、各省の事務を統轄した。左・右院は同八年、正院は同一〇年廃止。
  2. [ 2 ] 比叡山における三つの院。止観院、宝幢院(ほうどういん)楞厳院(りょうごんいん)をいう。

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