三鼓(読み)サンコ

デジタル大辞泉 「三鼓」の意味・読み・例文・類語

さん‐こ【三鼓】

雅楽で、唐楽に用いられる3種の打楽器羯鼓かっこ太鼓鉦鼓しょうこ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「三鼓」の意味・読み・例文・類語

さん‐こ【三鼓】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 雅楽の中の唐楽に用いられる打楽器で、鞨鼓(かっこ)・太鼓・鉦鼓総称
    1. [初出の実例]「三皷総論目録」(出典:楽家録(1690)二五)
  3. ( 鼓を三打したところからいう ) =さんこう(三更)
    1. [初出の実例]「謝冬年景送三鼓、告老春風迎五関」(出典本朝無題詩(1162‐64頃)四・立春夜単居〈菅原在良〉)
    2. [その他の文献]〔程鉅夫‐寄閻子静・唐静卿二翰長詩〕

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世界大百科事典(旧版)内の三鼓の言及

【鼓】より


[歴史]
 鼓はインドで発生したらしい。中国に伝わって細腰鼓(さいようこ)と総称され,胴の材に木・銅・土を用い,隋・唐代には腰鼓(ようこ),都曇鼓,毛員鼓(もういんこ),一鼓(いつこ)(壱鼓),二鼓,三鼓(三ノ鼓(さんのつづみ)),四鼓,杖鼓(じようこ)等があったが,宋代以後衰えた。杖鼓は杖(桴(ばち))で打つ鼓で,革面の片方が子牛皮,もう一方がヤギ皮というように異種を用いた。…

【腰鼓】より

…細腰鼓は古代インドのものが中央アジアを経て中国南北朝(5~6世紀)に他の西域楽器とともに流伝したと考えられており,中国唐代の史料(《通典》《新唐書》など)には腰鼓,細腰鼓の両方の名称がみえる。同類のものに都曇鼓(とどんこ),毛員鼓(もういんこ),正鼓,和鼓,一(壱)鼓,二鼓,三鼓,四鼓などがある。三鼓は日本の雅楽で用いられる三ノ鼓(さんのつづみ)で,二鼓は正倉院蔵の陶製の鼓胴がこれにあたるとされる。…

※「三鼓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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