上上吉(読み)ジョウジョウキチ

デジタル大辞泉 「上上吉」の意味・読み・例文・類語

じょうじょう‐きち〔ジヤウジヤウ‐〕【上上吉】

芸事役者などの位付けで、最上のもの。元禄期(1688~1704)の役者評判記で用い、のちには至・極・功などを付けて、さらに上位を示した。
この上なく縁起のよいこと。じょうじょうきつ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「上上吉」の意味・読み・例文・類語

じょうじょう‐きちジャウジャウ‥【上上吉】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 歌舞伎役者位付(くらいづけ)で、元祿期の「役者評判記」に用いた最高の位置。後には、この上に至・極・功などの文字を加えて、さらに上位を示した。
    1. [初出の実例]「立役上々吉の目録 山下半左衛門」(出典:評判記・役者大鑑(1692)目録)
  3. 最高に上等であること。特に、運勢が最上であることをいう。上上吉吉。
    1. [初出の実例]「花にくむやもとより爰は上々吉〈西吟〉 桜のにほふ山おろしあ利〈西鶴〉」(出典:俳諧・西鶴五百韻(1679)何餠)
    2. 「奇妙きてれつ上々吉(ジャウジャウキチ)最上飛切古今の秀逸」(出典西洋道中膝栗毛(1874‐76)〈総生寛〉一二)

じょうじょう‐きつジャウジャウ‥【上上吉】

  1. 〘 名詞 〙じょうじょうきち(上上吉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android