20世紀日本人名事典 「上原栄子」の解説
上原 栄子
ウエハラ エイコ
昭和期の料亭の女主人
- 生年
- 大正4(1915)年6月22日
- 没年
- 平成2(1990)年12月9日
- 出生地
- 沖縄県
- 本名
- 上原 かめ
- 経歴
- 沖縄の貧農の家に生まれ、4歳で那覇の辻遊郭に売られ、遊女となる。その後、昭和15年には数名の芸娼妓を抱える女主人となったが、太平洋戦争の那覇大空襲で遊郭が焼失。戦後、アメリカ軍政下の那覇でいち早く料亭「松乃下」を開業。彼女をモデルに演劇「八月十五夜の茶屋」が作られ、アメリカで映画化するなど、大きな話題となった。27年アメリカ民政府職員と結婚。沖縄を統治したキャラウェイ高等弁務官による離日政策(いわゆるキャラウェイ旋風)により、39年脱税の嫌疑をかけられるが、44年に無罪判決となった。自伝に「辻の華」がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報