日本歴史地名大系 「上白井村」の解説 上白井村かみしろいむら 群馬県:北群馬郡子持村上白井村[現在地名]子持村上白井利根川の右岸、子持山の東・南麓に位置し、北は岩本(いわもと)村(現沼田市)、南は中郷(なかごう)村。子持山斜面には境(さかい)沢・竹篦(しつぺい)沢・涸(から)沢など二五沢があるといわれるほど多くの沢が刻まれ、ほとんどが利根川へ流入する。沼田街道西通が利根川縁を通る。中世は白井保の一部。字伊熊(いくま)は天正八年(一五八〇)一一月三日某広綱判物写(荒木文書)に「伊久間之郷」とみえ、田畠不作地を再開発したときは、土貢・諸役を三年間免除する旨を荒木主水佑・伊久間之百姓衆宛で約定している。同一一年八月一七日の某制札写(同文書)では「いくまなかひりやう」における竹木の伐採を禁じている。「双林寺伝記」には「上州白井ハ、昔時伊勢神明ノ御厨ナリシヲ建保年中ヨリ武家ニ渡ト云フ」とあるが、伊熊には伊勢の森があって、かつて国指定天然記念物の大ケヤキがあった。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by