六訂版 家庭医学大全科 「上腹部にしこりがある」の解説
上腹部にしこりがある
じょうふくぶにしこりがある
Lump in upper stomach
(お年寄りの病気)
どのような状態か
上腹部のしこりは医学的には「上腹部
固さはどうか、触って動くか、押して痛むか、発熱はあるか、一時的なものか、食事によって変化がみられるか、
必要な検査と疑われる病気
上腹部には胃、十二指腸、大腸、肝臓、
まず血液・尿・便検査、腹部単純X線写真をはじめとして、内視鏡検査あるいは消化管X線造影検査で消化管を調べ、次に腹部超音波、腹部CT、腹部MRI検査などでおなかのなかの消化管以外の内臓を調べ、どの臓器にどのようなものができているかを最終的に診断します。
家庭での対処のしかた
発熱と痛みを伴うしこりの場合は炎症性である可能性が高く、手当てが遅れると敗血症(はいけつしょう)になることもあるので、ただちに医師の診察を受けてください。
しこりが一時的なものならまず心配はいりませんが、しこりがなかなかなくならず固くて動きが悪い場合、食欲低下や体重減少、食後の痛みや嘔吐、黄疸、便秘や血便などを伴う場合には、がんのおそれがあるので早めに消化器専門医を受診しましょう。
伊藤 俊之
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報