山香(読み)ヤマコウバシ

デジタル大辞泉 「山香」の意味・読み・例文・類語

やま‐こうばし〔‐かうばし〕【山香】

クスノキ科の落葉低木。山地自生樹皮灰褐色で、枝を折ると芳香がある。葉は長楕円形で両端がとがり、裏面灰白色雌雄異株。春、淡黄緑色の小花数個密生してつけ、実は丸く黒い山胡椒

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精選版 日本国語大辞典 「山香」の意味・読み・例文・類語

やま‐こうばし‥かうばし【山香】

  1. 〘 名詞 〙 クスノキ科の落葉低木。本州の山形・宮城県以西、四国、九州の山地に生える。高さは五メートルぐらいになる。樹皮と葉の裏は灰白色を帯びる。葉は長楕円形で両端はとがり、長さ五~一〇センチメートル。雌雄異株。春、葉腋に淡黄緑色の小花を開く。果実は球形で径七ミリメートルぐらい、黒熟し辛味がある。葉を粉にして蕎麦のつなぎに使う。枝を折ると香気があるところからの名。漢名、牛筋樹・山胡椒。あわき。しょうぶのき。しょうがのき。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「山香」の意味・わかりやすい解説

山香
やまが

大分県北東部、速見(はやみ)郡にあった旧町名(山香町(まち))。現在は杵築市(きつきし)の西半にあたる地域。旧山香町は1951年(昭和26)市場町の中山香町と、東山香、上(かみ)の2村が合併して改称。1955年立石(たていし)5000石の小陣屋町の立石町、山浦村と合併。2005年(平成17)杵築市に合併。旧町名は古代の郷(ごう)名による。JR日豊(にっぽう)本線と国道10号が通じる。国東(くにさき)半島頸部(けいぶ)山地と耶馬渓(やばけい)溶岩台地東部に囲まれ、別府(べっぷ)湾に注ぐ八坂川(やさかがわ)の河谷盆地の米作が主産業。ほかに野菜栽培、ウシ・ブタ・ニワトリの飼育、林業がある。鹿鳴越(かなごえ)山地は第二次世界大戦後、畜産・酪農地として開拓が進んだ。馬上金山(ばじょうきんざん)は1910年代に繁栄した。山浦の石風呂(いしぶろ)は国指定重要有形民俗文化財

[兼子俊一]

『『山香町誌』(1982・山香町)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「山香」の意味・わかりやすい解説

山香
やまが

大分県北東部,杵築市西部の旧町域。国東半島の基部にある。 1951年中山香町,東山香村,上村が合体して発足。 1955年立石町,山浦村と合体。 2005年杵築市,大田村と合体して杵築市となった。八坂川,立石川流域の河谷と周辺の低い山地からなる。中心集落の中山香は豊前街道に沿う市場町として栄え,その北西方の立石は日出藩支藩立石藩 5000石の小城下町であった。温暖な気候をいかした米作,畜産が盛ん。新テッポウユリ (鉄砲百合) などが特産品。石造宝塔,板碑など仏教文化の遺跡が多い。山浦にある山香の石風呂は国の重要有形民俗文化財。

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百科事典マイペディア 「山香」の意味・わかりやすい解説

山香[町]【やまが】

大分県速見郡,国東(くにさき)半島基部の八坂川上・中流右岸を占める旧町。日豊本線が通じる。中心集落中山香は豊前(ぶぜん)街道の市場町として発達。米を産し,畜産,施設・露地園芸も行う。2005年10月西国東郡大田村と杵築市へ編入。143.71km2。8935人(2003)。

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改訂新版 世界大百科事典 「山香」の意味・わかりやすい解説

山香 (やまが)

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動植物名よみかた辞典 普及版 「山香」の解説

山香 (ヤマコウバシ)

学名:Benzoin glaucum
植物。クスノキ科の落葉低木

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