下佐谷村助六(読み)しもさやむら・すけろく

朝日日本歴史人物事典 「下佐谷村助六」の解説

下佐谷村助六

没年:安永8.9.16(1779.10.25)
生年:生年不詳
江戸中期の百姓一揆指導者,義民。常陸国(茨城県)新治郡本堂氏知行所下佐谷村の百姓代(名主とも)で与惣左衛門ともいった。助六らは領主役所の志筑陣屋の非政を訴えて高札場に貼紙をし,嶋木原に結集した25村の百姓らの頭取となって,安永7(1778)年12月28日に江戸の領主屋敷に押しかけ強訴した。領主は村役人を逮捕したが,百姓らはさらに領内各地で集会し騒ぎ立てたため,領主は首謀者らの一斉逮捕に踏み切り,吟味の結果助六が獄門,多数が処罰された。これを助六一揆という。助六は,義民として祭られ,現地には墓碑(一念寺),首塚(子孫福田家),助六地蔵(閑居山)などがあり,助六地蔵祭や助六百年祭なども挙行されている。<参考文献>『千代田村史

(斎藤善之)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「下佐谷村助六」の解説

下佐谷村助六 しもさやむら-すけろく

?-1779 江戸時代中期の一揆(いっき)指導者。
常陸(ひたち)(茨城県)新治郡の旗本本堂氏の知行地下佐谷村の農民。安永7年増税に反対して志筑領25ヵ村の農民が結集し,領主の江戸屋敷に強訴(ごうそ)した助六一揆を指導。頭取として捕らえられ,安永8年9月16日処刑された。通称は与惣左衛門。

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