下阿古谷村（読み）しもあこたにむら

日本歴史地名大系

下阿古谷村
しもあこたにむら

• 兵庫県：川辺郡
• 猪名川町
• 下阿古谷村

[現在地名]猪名川町下阿古谷

上阿古谷村の南にあり、南は紫合（ゆうだ）村。中央を南流する阿古谷川沿いに能勢（のせ）への道が通じる。中世は多田（ただ）庄のうちで、多田院（現川西市）の応安元年（一三六八）四月八日の金堂供養棟別銭注文（多田神社文書）に「阿古谷上下」とある。永和元年（一三七五）にも「阿古谷上下」一〇四家が多田院の法花堂・常行堂・地蔵堂の造営のための棟別銭を納めている（七月二五日「諸堂造営棟別銭郷村注文」同文書）。康暦二年（一三八〇）大福田宝幢（ほうどう）寺（鹿王院、現京都市右京区）にも「上下阿古谷村」が寄進されており（六月一日「足利義満寄進状案」鹿王院文書）、文明一〇年（一四七八）足利義政、同一五年足利義尚がそれぞれ安堵している（同一〇年五月二八日「足利義政御判御教書」同文書など）。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」