与太(読み)ヨタ

デジタル大辞泉 「与太」の意味・読み・例文・類語

よた【与太】

[名・形動]《「与太郎」の略》
愚かで役に立たないこと。また、そのさまや、そのような人。
子供多勢おおぜいで、―なものばかり揃って居て」〈藤村破戒
いいかげんなこと。でたらめなこと。また、そのさまや、そのような言葉
「この人は決して―な返事はしない」〈里見弴・今年竹〉
素行のよくない人。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「与太」の意味・読み・例文・類語

よた【与太】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )( 「よたろう(与太郎)」の略 )
  2. 知恵が足りないこと。役に立たないこと。また、そのさまやその者。愚か者。ばか。うすのろ。よた者。
    1. [初出の実例]「代官どの息子の与太を何太夫」(出典:雑俳・伊勢冠付(1772‐1817))
  3. でたらめなこと。いいかげんなこと。出まかせなこと。また、そのさまやそのような言葉。→与太を飛ばす
    1. [初出の実例]「この人は決してヨタな返事はしない」(出典:今年竹(1919‐27)〈里見弴〉総見)
    2. 「若い女であって、芸は何うせヨタであったのであらうが、器量のお蔭で人気を集めて居たのだ」(出典:孤蝶随筆(1924)〈馬場孤蝶〉昔の寄席)
  4. 素行不良の者。ならず者。よた者。
    1. [初出の実例]「Yota(ヨタ)ニ ツキアウナ」(出典:改正増補和英語林集成(1886))

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