世俗諺文(読み)セゾクゲンブン

デジタル大辞泉 「世俗諺文」の意味・読み・例文・類語

せぞくげんぶん【世俗諺文】

源為憲著作藤原頼通のために編纂へんさんした俗諺ぞくげん集で、寛弘4年(1007)成立。全3巻中で現存するのは上巻のみ。せぞくげんもん

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百科事典マイペディア 「世俗諺文」の意味・わかりやすい解説

世俗諺文【せぞくげんぶん】

平安中期の辞書源為憲著。1007年成立。当時の成句,ことわざを集めその典拠を示した一種の熟語辞書。3巻のうち上巻のみが現存。〈良薬苦於口(りょうやくくちににがし)〉〈大器晩成〉などの成句220条が残る。詳細な和訓が付された写本もあり,言語生活史や国語史研究の資料としての価値も高い。

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世界大百科事典(旧版)内の世俗諺文の言及

【源為憲】より

…源順を師として,文章生から蔵人,遠江,美濃,加賀,伊賀の国守を歴任した。《本朝文粋》《和漢朗詠集》などに詩文を残すが,冷泉天皇の皇女尊子内親王のために《三宝絵詞》(984),後の太政大臣藤原為光の長子誠信のために《口遊(くちずさみ)》(970),藤原道長の子頼通のために《世俗諺文(げんもん)》(1007)を書いた,教科書作者でもある。【益田 勝実】。…

※「世俗諺文」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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