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平安時代の文人。光孝(こうこう)源氏、筑前守(ちくぜんのかみ)忠幹の子。文章生(もんじょうしょう)から出て国守を歴任し、従(じゅ)五位下(げ)で終わった。源順(したごう)に師事し、『本朝麗藻(れいそう)』『拾遺(しゅうい)集』などに作品を残すとともに、貴顕の求めに応じて、啓蒙(けいもう)書、入門書を著した。藤原誠信のための『口遊(くちずさみ)』一巻、藤原頼通(よりみち)のための『世俗諺文(せぞくげんぶん(もん))』三巻(現存上巻のみ)、あるいは、尊子内親王に献じた仏教入門書『三宝絵詞(さんぼうえことば)』三巻などである。また『空也誄(くうやるい)』『円融院(えんゆういん)御受戒記』、そしていまは伝わらないが『本朝詞林』などの編著があった。
[柳井 滋]
平安中期の光孝天皇の皇子是恒親王の曾孫,筑前守源忠幹の子。源順を師として,文章生から蔵人,遠江,美濃,加賀,伊賀の国守を歴任した。《本朝文粋》《和漢朗詠集》などに詩文を残すが,冷泉天皇の皇女尊子内親王のために《三宝絵詞》(984),後の太政大臣藤原為光の長子誠信のために《口遊(くちずさみ)》(970),藤原道長の子頼通のために《世俗諺文(げんもん)》(1007)を書いた,教科書作者でもある。
執筆者:益田 勝実
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…本来は《三宝絵》という絵巻で,絵が逸亡して詞書だけが残り,かりに説話集なみに扱われている。源為憲が冷泉天皇の皇女尊子内親王の教育用に作った。序によって984年(永観2)冬,円融天皇の女御であった内親王が出家,仏教の概要を知る手引きとして献じたことがわかる。…
※「源為憲」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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