世界国立公園会議(読み)せかいこくりつこうえんかいぎ(英語表記)IUCN World Parks Congress

日本大百科全書(ニッポニカ) 「世界国立公園会議」の意味・わかりやすい解説

世界国立公園会議
せかいこくりつこうえんかいぎ
IUCN World Parks Congress

国際自然保護連合IUCN)が開催する、国立公園などの保護地域にかかわる世界的な会議。略称WPC。世界保護地域会議、世界公園会議ともよばれる。各国の自然保護の研究者、行政担当者、民間団体などが集まり、世界の自然保護に関するアジェンダ(行動計画)の設定や環境政策の方向性を決めるなどの活動を行っている。1962年のアメリカのシアトルでの第1回会議以降、原則として10年に一度の間隔で開催されている。

[佐滝剛弘]

アジア国立公園会議

第6回(2014年)の世界国立公園会議に先だち、2013年(平成25)11月、仙台市で第1回アジア国立公園会議Asia Parks Congressが開催された。環境省とIUCNの主催で初めて行われたアジア地区の国立公園会議で、アジアを中心とする40の国と地域から、政府関係者、研究者、国際機関、NGO(非政府組織)などおよそ800人が参加した。会議では、自然保護と地域の発展両立に向けたメッセージとして「アジア保護地域憲章(仙台憲章)」が取りまとめられた。

[佐滝剛弘]

アジア保護地域憲章(仙台憲章)

アジアにおける保護地域の特質と方向性を示すもので、「保護地域における責任ある観光や環境教育機会を増やすこと」や「保護地域の指定や管理に際し、地域の文化伝統を尊重し、実践する人々の声に耳を傾けること」など6項目の決意コミットメント)が合意されている。

[佐滝剛弘]

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