日本歴史地名大系 「世知原町」の解説 世知原町せちばるちよう 長崎県:北松浦郡世知原町面積:三二・〇二平方キロ北松浦半島の東部に位置する。北部は松浦市、南部は佐世保(させぼ)市と接し、西は吉井(よしい)町、東は佐賀県伊万里(いまり)市・西松浦郡西有田(にしありた)町となっている。町域の南東部に国見(くにみ)山(七七六・二メートル)、中央部に東八天(ひがしはつてん)岳(四九六・四メートル)、南部に板(いた)山(四六三・五メートル)などの山嶺があり、これらを水源とする上野原(うえのはら)川・北川内(きたがわち)川・鍋田(なべた)川・路木場(ろこば)川などが佐々(さざ)川に合流して町域をほぼ二分して北西に流れる。河川の流域には平野が発達しておらず、山がちな地勢となっている。主要地方道の佐世保―日野(ひの)―松浦線や県道が通る。国見山の北西側の山地に観音木(かんのんぎ)遺跡・黒石(くれいし)遺跡・熊木(くまのぎ)遺跡・竹田(たけんだ)遺跡など、同じく南側に日向郷(ひなたごう)遺跡・平河原(ひらぐれ)遺跡・板山(いたやま)遺跡などがあり、旧石器時代から縄文時代・弥生時代にかけての遺物が採集される。佐々川流域の岩谷口(いわやぐち)遺跡は縄文早期の押型文土器をはじめ同時代各時期の遺物が出土、また古墳時代の銅製小型内行花文鏡が発見され、洞穴が祭祀の場であったこともうかがわせる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by