中山越(読み)なかやまごえ

日本歴史地名大系 「中山越」の解説

中山越
なかやまごえ

道前と道後の間の山越道で、久米くめ郡と周布しゆうふ郡を結ぶ。道はおおむね中山川の渓流に沿っており、金比羅道としてもにぎわった。

初め樵の細道であったのを、多くの桜を植えてから大道となり、今治いまばり道を経ていた金比羅詣も中山越をするようになった。この工事に使役された人々の苦労は「桜三里は源太の仕置き、花は咲くとも実はなるな」の民謡として残っている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の中山越の言及

【丹原[町]】より

…久妙寺(くみようじ)の多田には江戸末期に松山藩代官所が置かれていた。中山川に沿う中山越えは讃岐金刀比羅参詣の道で,桜三里の名勝として知られたが,現在はほぼ国道11号線となっている。米作,ミカン栽培を中心に,茶の生産も盛ん。…

※「中山越」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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