20世紀日本人名事典 「中村琢二」の解説
中村 琢二
ナカムラ タクジ
昭和期の洋画家 日展顧問;一水会運営委員。
- 生年
- 明治30(1897)年4月1日
- 没年
- 昭和63(1988)年1月31日
- 出生地
- 新潟県佐渡郡相川町
- 出身地
- 福岡県宗像郡南郷村(現・宗像市)
- 学歴〔年〕
- 東京帝国大学経済学部〔大正13年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 芸術選奨〔昭和28年〕「扇を持つ女」,日展文部大臣賞〔昭和37年〕「画室の女」,日本芸術院賞〔昭和38年〕「男の像」
- 経歴
- 小学校4年の時、福岡県の祖父母に預けられる。大正13年肺炎カタルとなり、療養中に兄研一の薫陶をうけて絵を始める。33歳で安井曽太郎に師事。昭和5年より二科会に出品、12年一水会に移り、16年日展特選、25年日展審査員となる。40代で近代的感覚の写実に独自の作風を築いた。代表作に「画室の女」「男の像」「女」「紅衣」「良太の像」など。また石坂洋次郎「光の海」、北杜夫「奇病連盟」の挿絵も手がけた。「中村琢二画集」(59年)がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報