中臣郷(読み)なかとみごう

日本歴史地名大系 「中臣郷」の解説

中臣郷
なかとみごう

和名抄」諸本とも文字の異同はなく、訓を欠く。「太宰管内志」は「那珂登美と訓ムべし」とする。「豊後国風土記」によると、豊国直らの祖菟名手に豊国を治めさせたところ、白鳥が餅や芋になる祥瑞が仲津郡中臣村で現れたという。大宝二年(七〇二)の豊前国仲津郡丁里戸籍(正倉院文書/大日本古文書(編年)一)にみえる「中臣部泥売」は当郷と関連するか。


中臣郷
なかとみごう

「和名抄」所載の郷。高山寺本・東急本ともに訓はない。「播磨国風土記」にはみえない。「延喜式」神名帳に名神大社として揖保郡「中臣印達ナカトミインタチ神社」がある。大同元年(八〇六)の牒(新抄格勅符抄)に神封として中臣神五戸とあるのは同社をさすとされる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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