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東京大学史料編纂所(へんさんじょ)の編集している古文書集。既刊175冊(1986年12月現在)。史料編纂所は前身の内閣修史局以来、六国史(りっこくし)に続く正史の編纂を目的とし、その材料となる古文書・古記録の調査・蒐集(しゅうしゅう)を行っていたが、1901年(明治34)2月の『大日本史料』刊行開始に続き、同年7月から、古代・中世の古文書の翻刻である『大日本古文書』の出版を開始した。『大日本古文書』は、正倉院文書を中心に、685年(天武天皇14)から780年(宝亀11)までの奈良時代の文書を編年順に配列した「編年文書」、高野山(こうやさん)、石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)、島津(しまづ)家など諸家・諸寺社の所蔵文書を収めた「家わけ文書」、1853年(嘉永6)以降の外交文書を収めた「幕末外国関係文書」の3種からなり、黒板勝美(くろいたかつみ)、相田二郎(にろう)らの研究者が編纂に携わり、「編年文書」以外は現在も継続刊行中である。
[千々和到]
東京大学史料編纂所が毎年編纂出版している日本の古文書集。公私の古文書を年代順もしくは所蔵者別に編成し1901年から出版開始。既刊分は170冊を超える。明治維新政府は,史料編纂所の前身である修史局(のち修史館)に命じ,六国史以降を扱った正史の編修をしようとして,全国から史料を収集した。この事業はのちに東京帝国大学(現,東京大学)に移管されたが,やがて正史の編修は中止され,史料の出版に切り換えられた。〈編年文書〉(正倉院文書を中心にした,奈良時代およびそれ以前の文書。完結),〈幕末外国関係文書〉(1853年以降。続刊中)および〈家わけ文書〉(高野山,浅野家,伊達家,石清水,相良家,観心寺,金剛寺,毛利家,吉川家,小早川家,阿蘇,熊谷家,三浦家,平賀家,山内首藤家,以上完結。東寺,上杉家,島津家,大徳寺,東大寺,醍醐寺,東福寺,蜷川家,以上続刊中)の3部からなる。日本の古文書学の発達に大いに貢献した。
執筆者:益田 宗
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東京大学史料編纂所が編修・刊行している古文書集。編年文書・家分け文書・幕末外国関係文書の3種がある。編年文書は1901年(明治34)から40年(昭和15)の間に正倉院文書を中心とする奈良時代の古文書集25冊が刊行されている。1904年に「高野山文書」から刊行された家分け文書は,古代・中世を中心とした古文書を所蔵者別に収録したもので,「大日本古文書」の中心をなし,2015年(平成27)3月現在,既刊144冊。1853年(嘉永6)6月以降の外交関係文書を編年順に編纂した幕末外国関係文書は,1910年に第1巻が刊行され,既刊60冊におよんでいる。
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