中通島・東島(読み)なかどおりしま・ひがしじま

日本歴史地名大系 「中通島・東島」の解説

中通島・東島
なかどおりしま・ひがしじま

五島列島の北部に位置する島。東西約一八キロ・南北約三九キロで、面積一六八・三二二平方キロ。南松浦郡新魚目しんうおのめ上五島有川ありかわ奈良尾ならおの各町と、若松わかまつ町域の一部となっている。北部のばん(四四二・六メートル)や、山王さんのう(四三九・二メートル)(四〇一・五メートル)などの山嶺が連なって海まで迫った地勢で、平地に恵まれずリアス海岸が続いている。古代にみえ値賀ちか島など、中世にみえる五島などに含まれる島で、中世には浦部うらべ島とあるのが当島と推定されている。また近世には西にし(若松島であろう)に対して東島の称もみられるが、東島は中世にさかのぼるものと考えられる。

建武二年(一三三五)一〇月七日の太政官符(山代文書)に「宇野御厨内山代・多久島・船木・東島」とみえ、父源正が領知していたこれらの地頭職が山代亀鶴丸(弘)に安堵されているが、この東島は中通島に比定される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android