中間労働市場(読み)ちゅうかんろうどうしじょう(その他表記)intermediate labor market

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「中間労働市場」の意味・わかりやすい解説

中間労働市場
ちゅうかんろうどうしじょう
intermediate labor market

労働力の配分について経済同友会が 1984年 10月に提唱した制度。一般に大規模企業では,継続的雇用関係の下で,労働者の配置転換昇進訓練などによって労働力編成を行ない,それに対応して賃金を管理する。このように企業内の管理やルール自体が労働市場の機能を担っている状況を内部労働市場と呼び,企業間労働移動を通じて形成される外部労働市場と区別する。中間労働市場とは,両者の中間を意味し,特定の技術者層を企業グループ内で維持しようとする構想である。円高不況契機に企業グループ内での出向転籍や分社化などを通じて広義の雇用保障をする形態が広く見られたが,これもその一つといえる。

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