丸木弓(読み)マルキユミ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

1本の木で製作した弓。独木弓とも書き、合せ弓に対する語。日本では縄文時代初頭の石鏃(せきぞく)出現から弓があったとみられるが、出土例は前期(鳥浜貝塚、加茂遺跡)に短弓、晩期(是川(これかわ)遺跡、橿原公苑(かしはらこうえん)遺跡)に漆塗りの長弓がある。弥生(やよい)時代(唐古(からこ)遺跡、登呂(とろ)遺跡)、古墳時代(七廻鏡塚(ななめぐりかがみづか)古墳、土保山(どぼやま)古墳、産土山(うぶすなやま)古墳)の出土例では、長短2種みられる。奈良時代には正倉院の弓は樋(ひ)のある丸木弓だが、水牛の角を貼(は)り合わせた合せ弓の彎弓(わんきゅう)が知られる。

[十菱駿武]

『木内武男編『日本の美術25 木竹工芸』(1968・至文堂)』

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 丸木の表皮を削って作った弓。木によって、梓弓(あずさゆみ)・檀弓(まゆみ)・槻弓(つきゆみ)・櫨弓(はじゆみ)・柘弓(つみゆみ)などの名がある。丸木の弓。〔四季草(1778)〕

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