ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「主観的弁証法」の意味・わかりやすい解説 主観的弁証法しゅかんてきべんしょうほうsubjektive Dialektik ヘーゲルによれば,弁証法には,主観的,客観的および真なる弁証法の3種があり,主観的弁証法は弁証法の発展史の最初の段階に属するものとされる。すなわち,エレア学派やソフィストをその代表とするような,思惟そのもののうちに運動,対立を見出すとはいえ,対象を外的に把握するのみで核心を解明しえない空虚な推論にとどまる弁証法がそれである。現代では,客観的弁証法としての唯物弁証法に対して,質的弁証法がこのように呼ばれることもある。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by