久住者(読み)くじゅうさ

精選版 日本国語大辞典 「久住者」の意味・読み・例文・類語

くじゅう‐さ クヂュウ‥【久住者】

〘名〙 仏語
山寺に長く住んで修行した僧。特に比叡山では一二年の山籠(やまごもり)制度があり、その年限を過ぎた後も留まって山に籠っている僧。くじゅうしゃ。
讚岐典侍(1108頃)上「きのふより山のくぢうさども召たれば」
高野山に設けられた僧の六階の一つ
高野山文書‐承久三年(1221)一〇月晦日・権大僧都静遍奉書「一山禅侶之中、有六重階位、所謂阿闍梨、山籠、入寺三昧、久住者、衆分也」

くじゅう‐しゃ クヂュウ‥【久住者】

※中院本平家(13C前)一「山のくちうしゃ円応を殺害す」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「久住者」の意味・読み・例文・類語

くじゅう‐しゃ〔クヂユウ‐〕【久住者】

長い期間、山寺にこもって修行する人。特に、比叡山に長くこもって修行する人。くじゅうさ。
「山(=比叡山)の―円応」〈平家・一〉

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