乗り尻(読み)のりじり

精選版 日本国語大辞典 「乗り尻」の意味・読み・例文・類語

のり‐じり【乗尻・騎尻】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 競馬(くらべうま)騎手
    1. [初出の実例]「のりじり装束して、御馬、左、右と引かせて参りたり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)祭の使)
  3. 馬に乗り、儀式に供奉する者。
    1. [初出の実例]「のりじりの雑色よりはじめ、陪従・舞人らの装束、臨時祭のさまなり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)春日詣)
  4. 奈良春日大社ほか、諸社の祭礼に際して奉納される走馬(はしりうま)
    1. [初出の実例]「幣帛、神馬、乗尻、奉春日」(出典:台記‐久寿元年(1154)一一月一〇日)
  5. 乗馬のたくみな人。
    1. [初出の実例]「主(しう)究竟乗尻(ノリシリ)也」(出典:源平盛衰記(14C前)四二)
  6. のりかけ(乗掛)〔駅逓志稿考証(1881)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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