陪従(読み)ベイジュウ

デジタル大辞泉 「陪従」の意味・読み・例文・類語

べい‐じゅう【陪従】

[名](スル)
天皇貴人に付き従って行くこと。また、その人。供人供奉ぐぶばいじゅう。
賀茂石清水いわしみず春日祭りなどに、神前で行われる東遊あずまあそびの舞で、舞人に従って管弦や歌を演奏する地下じげの楽人。ばいじゅう。

ばい‐じゅう【陪従】

[名](スル)べいじゅう(陪従)

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精選版 日本国語大辞典 「陪従」の意味・読み・例文・類語

べい‐じゅう【陪従】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 天皇の行幸などに供としてつき従うこと。また、その人。供奉(ぐぶ)。ばいじゅう。
    1. [初出の実例]「先太上天皇詔陪従王臣曰」(出典万葉集(8C後)二〇・四二九三・題詞)
    2. 「陪従 ベイジウ」(出典:色葉字類抄(1177‐81))
  3. 賀茂・石清水(いわしみず)・春日の祭などに神前で行なわれる東遊(あずまあそび)の舞で、舞人に従って管弦や歌を演奏する地下(じげ)の楽人。ばいじゅう。
    1. [初出の実例]「又習東舞。而選近衛府官人之中堪歌曲者十五人為陪従」(出典:宇多天皇御記‐寛平元年(889)一〇月二四日)
    2. 「へいしうも、石清水・賀茂の臨時の祭などに召す人々の、道々の、殊に勝れたる限りをととのへさせ給へり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜)

ばい‐じゅう【陪従】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ばい」「じゅう」はともに「陪」「従」の慣用音 )
  2. 貴人につき従って行くこと。供をすること。また、その人。随行。べいじゅう。ばいしょう。〔運歩色葉(1548)〕 〔斉書‐予章文献王伝〕
  3. ( 近衛使につき従うところから ) 古く、宮中加茂・石清水などの祭に行なった御神楽や東遊のときに、舞人に従って音楽を奏した人、および歌人。べいじゅう。ばいしょう。
    1. [初出の実例]「在俗の時は、陪従(バイジウ)にて内侍所の御神楽に参ける」(出典:金刀比羅本保元(1220頃か)下)

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普及版 字通 「陪従」の読み・字形・画数・意味

【陪従】ばいじゆう

貴人に従う。随従。〔魏書、常景伝〕天の初、る。景、匹馬從駕す。~書丞已下、陪從に非ざるは、盡(ことごと)く驢(ろ)に乘る。

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