乙津寺(読み)おつしんじ

日本歴史地名大系 「乙津寺」の解説

乙津寺
おつしんじ

[現在地名]岐阜市鏡島 鏡島古市場

岐阜市西部、東海道本線西岐阜駅の北方約一キロ、長良川堤防を背にする。瑞甲山と号し、臨済宗妙心寺派。本尊千手観音(国指定重要文化財)。「鏡島の弘法さん」として親しまれ、かつては梅寺とも称された。寺伝によれば行基によって開かれ、その後空海が訪れ寺を構えたという。かつて当地乙津おとつ島とよぶ島であったが、空海が秘法を修し、宝鏡を竜神に手向けたところ、たちまちに海原陸地に一変した。そこで当地を鏡島とよび、寺を乙津寺と名付けたという。梅寺とも称したことの由来については、同じく空海が杖にしていた梅を堂前に挿したところ、繁茂して一株の梅樹となり、それが次々と植えつがれてきたことによるとされる。また「新撰美濃志」によれば、宗祇が当寺に来て「香がしまは異木も匂へ梅の寺」と発句してのち、よぶようになったともいう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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