朝日日本歴史人物事典 「亀井少琴」の解説
亀井少琴
生年:寛政10.2.19(1798.4.4)
江戸後期の詩人,画家。福岡の儒学者亀井昭陽 の長女。祖父は南冥。名を友といい,幼少より父,祖父の薫陶を受け詩書画に長じた。15歳で邸内に居室窈窕邱を与えられ,これを別号とした。文化13(1816)年父の門人三苫源吾(号雷首)と結婚。文政7(1824)年三苫は昭陽の求めで亀井姓を名乗り分家した。源吾は医業のかたわら儒学を子弟に教え,少琴はこれを補佐した。朝鮮の書に影響を受けたシャープな書体と,力強い打ち込みの大胆な図柄の絵を描き,独自の世界を開拓している。福岡・能古博物館に多くの作品が伝わっている。
(安村敏信)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報