亀徳しづ(読み)キトク シヅ

20世紀日本人名事典 「亀徳しづ」の解説

亀徳 しづ
キトク シヅ

明治〜昭和期の助産婦



生年
明治11(1878)年8月28日

没年
昭和41(1966)年10月12日

出生地
和歌山県

旧姓(旧名)
松下

学歴〔年〕
立教女学校卒

主な受賞名〔年〕
黄綬褒章〔昭和35年〕,勲五等瑞宝章〔昭和40年〕

経歴
キリスト教伝道師・松下一郎の長女として生まれる。女学校卒業後、父が赴任していた青森県・八戸移住。25歳の時に助産婦を志し、明治39年八戸市番町に助産院開業。近代医学に基づいた技術と母子に注ぐ愛情から、人々に“西洋産婆”と呼ばれて親しまれた。41年には八戸産婆会を設立、それまでの非衛生的で旧弊な分娩法に対して、近代的な衛生思想や技術の普及を図り、助産婦教育に力を尽くした。その生涯は三浦哲郎の小説「しづ女の生涯」などのモデルとなった。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「亀徳しづ」の解説

亀徳しづ きとく-しづ

1878-1966 明治-昭和時代の助産婦。
明治11年8月28日生まれ。松下正寿の母。非衛生的出産法に疑問をもち,助産婦の資格をとって明治39年青森県八戸(はちのへ)で開業。近代医学をとりいれ,西洋産婆とよばれた。41年八戸産婆会を設立。昭和41年10月12日死去。88歳。和歌山県出身。立教女学校卒。旧姓は松下。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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