二幅(読み)フタノ

デジタル大辞泉 「二幅」の意味・読み・例文・類語

ふた‐の【二幅/二布】

《「の」は布の幅を数える単位
並幅の2倍の幅。また、その幅の布。ふたはば。
女子の腰巻き。二幅の布で作るところからいう。
木綿の―」〈浮・織留・一〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「二幅」の意味・読み・例文・類語

ふた‐の【二幅・二布】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「の」は布地の幅を表わす単位 )
  2. 着物などのはば。並幅の二倍をいう。また、そのはばの布。ふたはば。
    1. [初出の実例]「其(まへだれ)もネ、四尺裁って貰って二布(フタノ)にいたせばつい通りでよいのに」(出典滑稽本浮世風呂(1809‐13)三)
  3. 女性が腰から下にまとう下着。丈がの長さであるところからいう。腰巻。ゆもじ。ふたはばもの。ふたのもの。
    1. [初出の実例]「夕顔の棚の下なるゆふすずみ男はててら妻はふたのして」(出典:咄本・醒睡笑(1628)五)
  4. 和船筈緒(はずお)の上部につける麻の垂れ布で、帆と筈緒のすれを防ぐもの。蛇袋(じゃぶくろ)。よだれかけ。〔和漢船用集(1766)〕

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