二日市城跡
ふつかいちじようあと
気仙川河口近くの西岸にせり出した高さ三〇メートルほどの山上にある。長部館・鶴飼館とも称する。館跡は国道四五号の左手にあり、山頂の中央部五〇メートル四方の広場が本丸跡で、一段下がって東方に五〇メートル、西に五〇メートルほど延びる台地が二の丸とされる。山頂は現在畑地で、海岸に面する南東面は断崖、北西部は斜面で数々の曲輪跡がみられる。
築城の時期等は不明。初めの城主は本吉郡馬籠城(現宮城県本吉郡本吉町)の千葉氏の分流で長部を名乗り、応永二〇年(一四一三)以降同族の高田城主千葉氏らと争ったという(「千葉大系図」矢作文書など)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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