二木島里浦(読み)にぎしまさとうら

日本歴史地名大系 「二木島里浦」の解説

二木島里浦
にぎしまさとうら

[現在地名]熊野市二木島里町

甫母ほぼ浦の西、二木島湾の北西部にある。慶長六年(一六〇一)検地帳(徳川林政史蔵)に二木島浦・甫母浦と当村の三ヵ村を併せて二喜嶋にぎしま村と把握されている。二喜嶋よりの分離は明らかでない。江戸時代初期木本組に属する。当浦に関する最も古い新田開発の史料は、元禄一二年(一六九九)の奥熊野木本組新田検地(徳川林政史蔵)である。宝永五年(一七〇八)・享保三年(一七一八)・同一五年・元文三年(一七三八)にも新田畑の検地が行われた(「午年新田検地帳」徳川林政史蔵など)

曹洞宗最明さいみよう寺は二木島・二木島里両村の氏寺。「紀伊続風土記」は「寛永記には松嶋山西明寺とあり、開基最明寺時頼入道なりといひて時頼の位牌あり、信しかたし、明応年中慶田寺江文徳源和尚開山といへり」と記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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