五大力船(読み)ゴダイリキセン

デジタル大辞泉 「五大力船」の意味・読み・例文・類語

ごだいりき‐せん【五大力船】

積み荷用の内海航行の和船百石ないし三百石程度の荷物を積むことができ、五大力の名があった。

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精選版 日本国語大辞典 「五大力船」の意味・読み・例文・類語

ごだいりき‐せん【五大力船】

  1. 五大力船〈船鑒〉
    五大力船〈船鑒〉
  2. 〘 名詞 〙 江戸時代、主として関東、東北地方で使われた百石ないし三百石程度の小回し荷船。本来海船だが、ある程度まで河川を上れるように、喫水の浅い細長い船型とし、小型は長さ三一尺(約九・四メートル)、幅八尺(約二・四メートル)、大型は長さ六五尺(約一九・七メートル)、幅一七尺(約五メートル)ほどで、河川航行にそなえ舷側に長い棹走りを設けるのが特徴。海からただちに河川に入れるので瀬取船(せとりふね)の必要がなく、江戸湾の内外では米穀、ほしか、薪炭などの商品輸送に重用された。木更津船はその代表的なもの。単に五大力ともいうが、関西地方ではイサバがこれにあたる。ごだいき。
    1. [初出の実例]「横に一艘五大力船〈富屋〉 耻(はづか)しう仮の契の明はなれ〈野荘〉」(出典:俳諧・七柏集(1781)雪梁舘興行)

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