五条袈裟(読み)ごじょうげさ

精選版 日本国語大辞典 「五条袈裟」の意味・読み・例文・類語

ごじょう‐げさゴデウ‥【五条袈裟】

  1. 〘 名詞 〙ごじょう(五条)の袈裟
    1. [初出の実例]「講師法服〈略〉五条袈裟一条〈三丈七尺五寸〉」(出典:延喜式(927)二一)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「五条袈裟」の意味・わかりやすい解説

五条袈裟
ごじょうげさ
antarvāsa

仏教の出家修行者が用いる衣服。教団内で個人所有を許された3種の衣服のなかの一つ。本来内衣,中著衣などの意味であるが,五条布片からつくられるその製法を伝えて,中国,日本で特に五条袈裟という。インドでは,日常作業就寝のときに着用されたが,中国,日本では変じて,衣の上に掛けて用いられるようになった。

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世界大百科事典(旧版)内の五条袈裟の言及

【衣帯】より

…なお条数とは別に,生地や意匠によって,衲袈裟(のうげさ),甲袈裟,紋袈裟,平袈裟(ひらげさ)等に分けることができる。五条袈裟は,右の脇の下から右半身を前後にまとうように着け,細帯状の威儀(いぎ)と称する付け紐で左肩と左腕に吊りとめる。なお浄土宗などでは,左肩の上に乗せるような形に着ける大五条(おおごじよう)という袈裟があり,禅系諸宗では,首に掛ける絡子(らくす)または掛絡(から)と称する五条袈裟を用いる。…

※「五条袈裟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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