五種(読み)ゴシュ

精選版 日本国語大辞典 「五種」の意味・読み・例文・類語

ご‐しゅ【五種】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 五つある種類。
    1. [初出の実例]「五種の引出物の事、初献に御太刀、二献に箙、三献に御きせなが、四献に御馬、五献に武具たるべし」(出典:三議一統大双紙(15C前))
  3. 五種類の穀物。五穀。
    1. [初出の実例]「五種不分辨、四体廃勤労」(出典:山陽遺稿(1841)詩集・六・従竹原、航赴広州、附載輸税船、逼促殊甚、終夜不能寐、賦此遣悶、得十六韻)
    2. [その他の文献]〔周礼‐夏官・職方氏〕
  4. 仏教で、五種類の施(ほどこし)、五種の無間(むけん)、五種菩提など、五つの種類があるものをさしていう。
    1. [初出の実例]「賢愚経に、仏五施をほめ給ふ。〈略〉此施僧の庭を見るに五種皆備へたり」(出典:観智院本三宝絵(984)下)
  5. ごしゅ(五趣)
    1. [初出の実例]「一念成就の春の風は四重五逆の雲を払い、三尊来迎の秋の月は五種(ゴシュ)輪廻の闇を照す」(出典:仮名草子・夫婦宗論物語(1644‐46頃))

いつ‐くさ【五種】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「くさ」は種類の意 ) 五種(ごしゅ)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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