五重の扇(読み)イツエノオウギ

デジタル大辞泉 「五重の扇」の意味・読み・例文・類語

いつえ‐の‐おうぎ〔いつへ‐あふぎ〕【五重の扇】

檜扇ひおうぎの一。ひのきの板を8枚とじたものを一つ単位一重)とし、それを五つ重ねた扇。

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精選版 日本国語大辞典 「五重の扇」の意味・読み・例文・類語

いつえ【五重】 の 扇(おうぎ)

  1. 檜扇(ひおうぎ)の板数の多い扇。七、八枚を一重扇といい、その五倍のものをいう。一説に、板の幅が最も狭く開くものとも。例えば、普通は板の幅が一枚一寸五分ずつに開くのを、三分ずつ開くようにしたもの。また、檜扇の両端の板を薄様(うすよう)五重に包んで、いろいろの糸でとじたりして美しくしたものともいう。
    1. [初出の実例]「髪はいつへのあふぎをひろげたるやうに」(出典:源氏物語(1001‐14頃)手習)

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