交流によってなされる単位時間あたりの仕事。単位はワット。ある瞬間の電圧と電流の積を瞬時電力というが,交流ではこの値は刻々変化して,負の値になることもある。一般に交流回路では電源と負荷との間に絶えずエネルギーの出入りがある。そこで瞬間電力を1周期にわたって平均したものを交流電力と呼び,これに時間を掛けたものがその時間内に電源が回路に供給したエネルギーになる。電圧,電流の実効値をそれぞれ V,I ,その間の位相差を θ とすれば,交流電力は VI cos θ で与えられる。回路で有効に使われるという意味で,これを有効電力という。 VI sin θ は消費されない電力で無効電力といい,単位はバール (var) である。 VI は見かけの電力で皮相電力といい,単位はボルトアンペアである。 (有効電力) 2+( 無効電力 )2=( 皮相電力 )2 の関係がある。