仕舞屋(読み)しもたや

  • しまいや しまひ‥

世界大百科事典 第2版の解説

店じまいをした家の意の〈仕舞(しも)うた屋〉から変わった言葉で,商売をしていない家をいう。井原西鶴の《世間胸算用(せけんむなざんよう)》(1692)に〈表面(おもてむき)は格子作りに,しまふた屋と見せて〉とあるが,商店などの立ち並ぶ商業地域内の住宅をさすことが多く,住宅地内の住宅を〈しもたや〉と呼ぶのはおかしい。なお,《嬉遊笑覧》には〈そのかみ古道具やを仕舞物(しまいもの)店といへるも身分をかへなどしたる者の家財をかひ取て売ものなり〉とあり,店じまいにともなう不用品の意味で,古道具類を〈仕舞物〉と呼ぶこともあった。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① 今までの商売をやめた家。廃業した家。しもたや。
※仮名草子・大仏物語(1642)下「天下たれありてしまひ屋に身をおさめたる者有や」
② 商家ではない一般の家。しもたや。
※制服(1970)〈加賀乙彦〉二「拡がった立派な道路に沿って小さな仕舞屋や町家が並ぶ」
〘名〙 (「しもうたや(仕舞屋)」の変化した語)
① 商売をやめた家。店じまいをした家。
※怪化百物語(1875)〈高畠藍泉〉上「豪商家(おほあきふど)の居ならぶ街頭に、拾間間口の無産舗(シモタヤ)あり」
② (商店に対して) 一般住宅。
※くれの廿八日(1898)〈内田魯庵〉六「無商売家(シモタヤ)の多く軒を並べた中の偶々(たまたま)の商店(あきなひみせ)も」

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