他人の疝気を頭痛に病む(読み)たにんのせんきをずつうにやむ

精選版 日本国語大辞典 「他人の疝気を頭痛に病む」の意味・読み・例文・類語

たにん【他人】 の 疝気(せんき)を頭痛(ずつう)に病(や)

自分になんの関係もないことに、よけいな心配をすることのたとえ。
※呑気族(1936)〈獅子文六〉四「人の心は剃刀の如く磨き澄まされて、一層他人(タニン)疝気(センキ)頭痛(ヅツウ)に病(ヤ)むといふのが、この句の大意である」

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デジタル大辞泉 「他人の疝気を頭痛に病む」の意味・読み・例文・類語

他人たにん疝気せんき頭痛ずつう

自分に関係のない物事で心配をすることのたとえ。

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ことわざを知る辞典 「他人の疝気を頭痛に病む」の解説

他人の疝気を頭痛に病む

自分に直接関係ないことを、あれこれ気に病む。人ごとなのに、むだな心配をする。

[使用例] 自分の懐中とすこしの関係もないのだが、他人の疝気を頭痛に病む型の人間は意外に多い[井上ひさし吉里吉里人|1981]

[解説] 「疝気」は、漢方で広く下腹の痛みを指し、俗に男の病とされました。かかわりのない他人のことをいたずらに心配することを皮肉に評していいます。

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