价川(読み)かいせん(その他表記)Kaech`ǒn

改訂新版 世界大百科事典 「价川」の意味・わかりやすい解説

价川 (かいせん)
Kaech`ǒn

朝鮮民主主義人民共和国,平安南道北部の郡。清川江中流に位置し,東半分は妙香山脈に属する山地,西半分は安州平野の一画を占める平地である。山地帯には鉄,無煙炭,土状黒鉛等の地下資源が豊富に埋蔵されており,各種の鉱業が盛んで,とくに品位55%の鉄鉱石を産する泉洞鉱山は有名。中心地の价川邑平壌と江界,満浦方面をつなぐ満浦線の要駅で,安州,亀城方面への鉄道が分岐する。各種の地下資源とともに,平野部で収穫される米を中心とする農産物を黄海沿岸の工業地帯へ輸送する交通上,商業上の中心地となっている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「价川」の意味・わかりやすい解説

价川
かいせん / ケーチョン

北朝鮮、平安南道(へいあんなんどう/ピョンアンナムド)北部价川郡にある邑(ゆう)(町)。郡の所在地。鉄、無煙炭の産地で、地方交通の要所。満浦(まんぽ)線、价川線の交差点で、西北朝鮮奥地の門戸をなしている。邑内にはほうろう質鉄器工場、被服工場、日用品工場、織物工場など15の地方工業企業体がある。鉄鉱は邑の東方4キロメートルの泉洞、竜源にあり、褐鉄鉱、菱(りょう)鉄鉱を産出している。無煙炭は平南北部炭田に属する价川炭鉱、朝陽炭鉱の、上部古生代層より採取している。

[魚 塘]

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