伊江村(読み)いえそん

日本歴史地名大系 「伊江村」の解説

伊江村
いえそん

面積:二二・七三平方キロ

本部もとぶ半島の西方に位置する伊江いえ島を村域とし、沖縄島との間に幅約四・五キロの伊江いえ水道が通る。一九〇八年(明治四一年)の沖縄県及島嶼町村制施行により東江上ひがしえうえ東江前ひがしえまえ西江上にしえうえ西江前にしえまえ川平かわひらの五ヵ字で伊江島から伊江村と改称。一九四三年(昭和一八年)七月から日本軍による伊江島飛行場建設と日本守備軍田村・井川部隊の陣地構築が始まり、島には島民のほか守備軍三千五〇〇人と作業人夫二千人が常駐した。飛行場は四四年に特攻隊の中継基地として使用できるまでになるが、四五年三月には米軍の手に渡ることを恐れた駐屯軍によって破壊された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「伊江村」の意味・わかりやすい解説

伊江〔村〕
いえ

沖縄県沖縄島北西部の本部半島西方,伊江島全域を占める村。村名は島名に由来する。第2次世界大戦時の激戦地として知られる。県下の離島で唯一アメリカ軍基地があり,日本復帰時に一部返還されたのちも全島の 3分の1を占める。水に乏しく,井戸ため池に頼ってきたが,1977年,本部との間に海底送水工事が完成して水不足は解消。タバコ,キク栽培,肉牛飼育が行なわれる。南西部に伊江港,中央部に伊江島空港があり,本部港との間に航路が開かれ観光地となっている。面積 22.78km2人口 4118(2020)。

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