日本歴史地名大系 「本部半島」の解説
本部半島
もとぶはんとう
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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沖縄県沖縄島(本島)北部の西海岸に突出した半島。国頭(くにがみ)郡本部町,今帰仁(なきじん)村と名護市の一部に分かれる。半島を構成する地層は,古生代二畳系の本部層と与那覇(よなは)層が主で,本部層は本部石灰岩と呼ばれ,セメントの原料に利用されている。地質学上,半島と主体部は名護断層によって区分される。半島の北部に乙羽(おつぱ)岳(275m),南部に嘉津宇(かづう)岳(452m),八重岳(453m)を中心とする山地が広がり,沿岸部には第四紀の石灰岩からなる海岸段丘が発達する。14世紀の三山時代には,北山(ほくざん)の拠点として今帰仁城を中心に栄えた。山間地の集落の多くは,廃藩前後に無禄士族によって開拓された屋取集落である。現在,低地ではサトウキビ,野菜,花卉が栽培され,半島中央部の本部町伊豆味(いずみ)ではパイナップルやかんきつ類栽培が盛ん。半島の西岸にある沖縄国際海洋博会場跡は国営の記念公園になっている。史跡名所として,今帰仁城跡,源為朝伝説をもつ運天港があり,諸志御嶽(しよしうたき)の植物群落は天然記念物。
執筆者:堂前 亮平
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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