伊砂村(読み)いすかむら

日本歴史地名大系 「伊砂村」の解説

伊砂村
いすかむら

[現在地名]天竜市伊砂

米沢みなざわ日明ひあり両村の北、天竜川の中流部右岸に位置する。伊須賀・居須賀とも(正保郷帳など)船明ふなぎら村の山中の伊須賀山の住人(伊須賀人)が当地を開拓し村が成立したという(遠江国風土記伝)。慶長五年(一六〇〇)の関ヶ原合戦後は幕府領、同八年一部が榑木を管理する代官千村領となる(千村文書)。同一四年徳川頼宣領、元和五年(一六一九)幕府領となり幕末に至る。慶長一六年の阿多古領年貢取帳(中村家文書)に村名がみえ、永高三貫三六五文。元和五年の阿多古村指出(同文書)によれば永高三貫三六五文、うち円徳えんとく(現曹洞宗)領三五〇文、川成一貫四一〇文を差引いた年貢を鐚銭で納めている。元禄郷帳では高五三石余。


伊砂村
いさぐむら

[現在地名]喜界町伊砂いさご

西目にしみい間切の北東に位置し、海に臨む。上島ういんしま下島さんしまからなる。地内に大城久うふぐすく丘陵があり、その下を流れるアマル川の上流にノロの浄身の場があった。南東のソウズ山は神山として村人の立入りが禁じられてきた。伊砂間切のうちで、正保琉球国絵図に「西目間切之内いしやく村」とみえるのが当村であろう。沿岸に諸村を結ぶ道が記される。寛文八年(一六六八)の琉球国郷帳にも西目間切のうちとして「いしやく村」とある。元禄五年(一六九二)の喜界島帳留(列朝制度)に伊砂間切与人のとして「伊砂村」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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