朝日日本歴史人物事典 「伊藤大八」の解説
伊藤大八
生年:安政5.11.15(1858.12.19)
明治期の政治家。信濃国伊那郡上殿岡村(長野県飯田市)に生まれ,中江兆民の仏学塾に学ぶ。陸軍幼年学校訳官などを経て,明治23(1890)年第1回総選挙で長野県郡部から衆院議員に当選,以後当選5回。自由党,憲政会,立憲政友会に所属。31年鉄道局長,43年政友会幹事長,大正2(1913)年には満鉄副総裁に就任した。政友会領袖中の実力者で,中央本線敷設の際,路線を地元伊那谷方面に迂回させ「大八回り」といわれた。江ノ島電気鉄道会社なども創設した。<参考文献>鵜崎鷺城「伊藤満鉄副総裁と野田東拓副総裁」(『中央公論』29巻2号)
(寺崎修)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報