朝日日本歴史人物事典 「伊達吉村」の解説
伊達吉村
生年:延宝8.6.28(1680.7.23)
江戸時代中期の仙台藩5代藩主。中興の祖。家格一門で宮床邑主の伊達宗房(2代藩主忠宗8男)嫡子。母は片倉景長の娘,阿松(貞樹院)。元禄8(1695)年藩主綱村の世子となり,16年襲封。寛保3(1743)年致仕。40年間の治世では,享保の改革を断行,藩財政を再建し次代に余裕を残す。元文初年(1736年ごろ),将軍徳川吉宗は近年の古雅風俗の失われたことを嘆き,吉村のみは「古雅ノ風ヲ失ハス,実ニ列侯ノ長者タリ,自今卿等奥州ヲ師トスヘシ」と賞賛したと伝えている。<著作>『隣松集』正続18巻(歌集),『花押新集』『花押後集』『花押外集』
(齋藤鋭雄)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報