伊香保神社(読み)いかほじんじや

日本歴史地名大系 「伊香保神社」の解説

伊香保神社
いかほじんじや

[現在地名]伊香保町伊香保 香湯

伊香保温泉の石段街の最上部に位置し、社殿背後に源泉地がある。上野国三宮。旧県社兼郷社。近世湯前ゆぜん明神とよばれた。例祭は九月一九日。祭神は大己貴命・少彦名命でいずれも温泉・医療の神であり、現在地あるいはその付近に遷座してから後の祭神と思われ、古くは厳つ峰いかつほによるとされる伊香保山(榛名山)を神体としたと推定されている。祭祀者としては古代当地一帯に勢力のあった有馬氏(阿利真公)が想定され、現渋川市有馬の若伊香保ありまのわかいかほ神社、現吉岡よしおか村の三宮さんのみや神社などがその里宮であったと考えられる。「続日本後紀」承和二年(八三五)九月二九日条に「群馬郡伊賀保社」とみえ名神にあずかっている。同六年六月甲申には無位から従五位下に叙せられ(同書)、以後神階は順次上がり、元慶四年(八八〇)五月二五日には「赤城石神」とともに従四位上に列した(三代実録)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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