伏尾新田(読み)ふせおしんでん

日本歴史地名大系 「伏尾新田」の解説

伏尾新田
ふせおしんでん

[現在地名]堺市伏尾

小阪こさか村・平井ひらい村の南に続く新田村。「ふせの」ともいう。大鳥郡に属し、平井村枝郷(元禄郷帳)。もと伏尾野とよばれた荒蕪地であったが、寛文八年(一六六八)堺の和泉屋五郎兵衛が開発、同一一年に堺奉行水野元重の検地を受け、面積二〇町余、定米四六石余と高付された。元重は当新田を知行地として与えられ、その後の領主ひがし村に同じ。新田統領は五郎兵衛の没落によって、天和―貞享期(一六八一―八八)に小路定右衛門が引継いだ。元禄六年(一六九三)惣百姓から新田における統領の特権について訴願があり、領主牧野氏は統領の特権を認めず、新田は百姓のものと判断し、統領徳米は単なる庄屋給米と変えられた(梅川家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android