会行事(読み)エギョウジ

デジタル大辞泉 「会行事」の意味・読み・例文・類語

え‐ぎょうじ〔ヱギヤウジ〕【会行事】

天台宗真言宗などで、法会ほうえのときに一切を差配する役の僧。会奉行えぶぎょう

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精選版 日本国語大辞典 「会行事」の意味・読み・例文・類語

え‐ぎょうじヱギャウジ【会行事】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。
  2. 法要、事務を処理する職名。天台宗、真宗などで置いた役職で、天台宗では法事奉行ともいった。会奉行。
    1. [初出の実例]「今日未貝定、於会堂、会衆御集会候。一大事可披露候。仍状如件〈略〉会行事成範」(出典高野山文書‐応永二九年(1422)三月四日・会行事成範触状案)
  3. 転じて、広く法会などの儀式の、その式次第、荘厳(しょうごん)(=仏具)などをつかさどる役。参列僧俗進退などの指揮に当たるもので、故実に通じたものがこれに任じられた。
    1. [初出の実例]「其間会行事妻戸東辺立」(出典:東大寺続要録(1281‐1300頃))

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世界大百科事典(旧版)内の会行事の言及

【威儀師】より

…必要に応じて従儀師を立てて役割分掌をすることもある。宗派によっては同様の進行役を会行事,会役者,故実者,引頭(いんとう)などと称し,法会の格式によって役名を使い分けている。【高橋 美都】。…

【会奉行】より

…諸々の作法や故実を熟知し,機転のきく事相(儀式の実際面)の専門家があたり,他の職衆(しきしゆう)と区別しやすい装束をつける。日常の小規模な法要においても進行役は必ず設けられるが,宗派によって会奉行をおく法会の格式に制限(勅会と本山の親修法要のみ)を加える場合があり,そのときは会行事,会役者,威儀師,故実者,引頭(いんとう)などの役名を用いる。会奉行(または会行事)を統括責任者として,その下に副会行事,会役者数名を配することもある。…

※「会行事」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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