朝日日本歴史人物事典 「佐久間真勝」の解説
佐久間真勝
生年:元亀1(1570)
江戸初期の武将,茶人。河内守政実の長男として生まれる。寸松庵と号した。初め豊臣秀吉の小姓となり,のち徳川家康,秀忠,家光の3代に仕え,御使番,作事奉行などを務め,伊予守,河内守,将監。寛永9(1632)年には江戸城の作事に当たった。茶は古田織部門,元和7(1621)年京都大徳寺竜光院内に寸松庵を営んで隠棲。寛永19年には寺内の西北の地に移転。『槐記』には近衛家煕が寸松庵の茶室を訊ねたおりの様子が記されている。烏丸光広から紀貫之色紙を譲り受けて所持。のちにこれらは寸松庵色紙と呼ばれた。
(谷端昭夫)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報