佐屋ノ渡(読み)さやのわたし

日本歴史地名大系 「佐屋ノ渡」の解説

佐屋ノ渡
さやのわたし

[現在地名]佐屋町佐屋

桑名くわな(現三重県)と佐屋の間の「三里の渡」を意味し、佐屋湊を起点とした。佐屋が木曾川下流の佐屋川とよぶ要衝の地として早くから藩の認めるところとなり、佐屋路佐屋宿の公許と同時に、その必要性から熱田(現名古屋市)とともに対外の接触点として承応二年(一六五三)佐屋船番所が設置され、桑名への渡航の一切を監理することになった。

船番所は尾張藩御船奉行(千賀家)に属し、佐屋宿の草創を語る延享二年(一七四五)の藩への書上「佐屋御殿并御船方古来より元文三年午冬迄一巻」(山田英三家蔵)には「於御番所夜船相改并御材木之儀ニ付、出入之船々相改、佐屋より桑名へ常々渡船仕候。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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