佐枝尹重(読み)さえだ・のぶしげ

朝日日本歴史人物事典 「佐枝尹重」の解説

佐枝尹重

没年:寛保2.5.20(1742.6.22)
生年:承応3(1654)
江戸中期の兵学者。長沼流兵学者。通称は政之進。字を原父,砕玉軒と号した。尾張(名古屋)藩に生まれ,長ずるにおよんで播州明石(明石市)に長沼宗敬を訪ねて兵法の伝授を受けた。元禄1(1688)年,師から印可を得て江戸に赴き,長沼流兵学の門戸を構える。その門に遊ぶもの3000人と盛況を誇った。のち師伝の兵学を増補充実させることによって,尾張以東における長沼流兵学の隆盛に大きな役割を果たしたが,師説に反する著述が多く,長沼流から乖離しているとの批判もある。<著作>『鉄砲茶話』『兵要録不審問答』

(所荘吉)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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